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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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『浪花少年探偵団』

視聴率がすこぶる振るわなかったことばかり記事になっていましたが、このストレートなタイトルと目新しさのないキャスティングでは、それもやむなしかと。

それでも、質はそこそこ良かったのではないかと思います。

私が大阪人だからかもしれませんが、原作はとても好きでした。著者が大阪の良いところも悪いところも知り尽くしたうえで、それもひっくるめての愛すべき浪花の下町をしのぶやそれを取り巻く人びとに託し、東野圭吾らしいヒネリの効いたミステリーに仕立てていました。このドラマは、その原作の良さをきちんと生かしていたと思います。

大阪出身ではない多部未華子がどこまではっちゃけたコテコテの大阪の女を演じられるか、あまり期待せずに観始めたのですが、予想を上回るリアルなしのぶでした。むしろ原作以上にキュートで、表情豊かでアクティブでした。多部ちゃんは『鹿男あをによし』の仏頂面女子高生のイメージしかなかったので・・・。

こちらは関西人の小池徹平や子役たちの自然な演技も良かったです。本間さんは別の俳優さんが良かったかなあ。

ただ一時間で放送するには、ちょっと枠が長すぎたかなという気もしました。深夜の30分枠でちょうどいいくらいだったのではと思います。

 

『息もできない夏』

オープニングとエンディングは良い選曲でした。もうそれ目当てでしかないというくらいにダレて期待はずれもいいところだったなあ・・・。

こういう難しい題材をいったいどういう目的でわざわざ選んだのだろうかと。

タイトルも意味不明だし、着地点ありきで登場人物誰もが都合良く行動し立ち聞きと偶然ですべてが進展する酷い脚本、ツッコミ待ちの演出、もうすべて観る者を逆なでしているとしか思えない作品でした。

武井咲ちゃんの「?」なダボダボファッションや江口洋介のボンバーヘッドは、あれも一種の演出なのでしょうか。

一生懸命演じている役者さんがかわいそうでした。

それだけウンザリしながら最後まで観続けたのは、中村蒼演じる草野くんの行く末が気になったからなのですが(それも最終回で脱力しましたが)、陰のあるいい俳優さんだなと思いました。また注目すべき若手めっけ。


 



 


 

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