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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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ギリシャ神話やローマ神話の神々の名前は有名なのに、

日本の神様の名前はよく知りません。

アマテラスやスサノオやヤマトタケルは知っていても、

どこで生まれどこで伝説になったのか知りません。

 

『古事記』は、教科書で習った日本最古の書物という知識しかありませんでしたが、

改めて読んでみると、なかなか興味深い内容ばかりでした。

各地の伝説の編纂に参加した稗田阿礼は、女性説もあるとか。

なんの根拠もなく、男性だと思い込んでいたのですが、

そうなると、いろいろな想像がふくらみます。

 

イザナギ・イザナミの国生みのくだりは、神話とは思えないほど生々しいですが、

その後の話でもいろんな人がなかなかフリーダムな妻問いをしていることを考えると、

古代はずいぶんおおっぴらだったらしい。

恋の告白を女から先にしたために、最初の国生みに失敗したという例や、

太陽神アマテラスが女神であることなどは、

なにやら象徴的であります。

 

神様なのに、嫁も美醜で選びます。

嫁にと送られた姉妹のうち、ホノニニギノミコトはぶさいくな姉を返してしまいます。

そのために神→オオキミは短命になってしまったのだというこじつけには笑ってしまいました。

 

海幸・山幸。

『わだつみのいろこの宮』という尺八曲があり、個人的に大好きな曲ですが、

そのもとになった伝説のお話。

海の底の国で出会った姫君と恋におち、地上に戻って幸せに暮らしたが、

連れ帰った姫君は実は巨大なサメだった・・・という。

昔話にもある「見るな」の禁忌。

犯してしまうのは、やはり「人間」だから?

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