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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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奈良限定、伝統の一戦といえば「天理-智弁学園」。

意外にも、この2校が決勝で対戦するのは13年ぶり。

春季大会では、延長15回、13-13引き分け再試合という大熱戦を演じた両校です。

否が応にも、期待が高まるわけですが・・・。

 

思いもよらない大差で、天理が圧勝してしまいました。

昨年のインフル禍やら不祥事やら、強い強いと言われながらなかなか本領を発揮できなかった天理野球がついにその全貌を現した、といったところでしょうか。

智弁も一時期ほどの強さはないながら、昨日の奈良大附戦には執念を感じました。逆転されても着実に点を返して追いつき、延長13回の勝ち越しHR。おそらく県内無双の天理を目標に一年間やってきたのでしょう。今日も着々と加点し突き放していく天理を相手に、それでもあきらめず声を絶やさず球に食らいつく姿が印象的でした。1、2年生が多いチームですから、来年こそは・・・と期待しています。

 

さて、奈良県代表は天理に決まりました。私立強豪が幅をきかせる大阪ではまったく感じなかったのですが、奈良ではやはり公立が人気。天理より智弁より、県民の期待は郡山や高田商、といったところのようです。最後に郡山が出場したのが10年前。それより前も後もこの2強が交替で出場しており、牙城を崩すのはなかなか難しそうですが、一発勝負のトーナメントなら公立校にもまだまだチャンスはあります。試合のない日にも期間中はちゃんと1時間の枠を取り、すべての高校にスポットを当てる『ドラマティックナイン』(奈良テレビ放送)を観ていると、いつか奈良の球史が変わる日が来るかもしれないと想像してしまいます。

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