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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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『悪意』

最初に読んだのは文庫化される前で、ノベルス版でした。

正直、はあ?という感じでした。

 
小説の手法としては斬新かもしれませんが、おもしろいのかなあこのオチ。

NHKでドラマ化もされましたが加賀刑事が間寛平だったので、観る気が失せましたね。

どこが長身で彫りが深くて爽やかな笑顔なんだ!

まあ他局では伊東四朗だったので、テレビなんてそんなものかもしれませんが。

私のイメージでは博多華丸・大吉の大吉(に鋭さと身長を足した感じ)なんですけど。

 

『私が彼を殺した』

作者からの挑戦状第二弾。今度は被疑者が三人で、全員自分がやったと言っています。

考える気も失せます。

読み返さない理由はそれだけではなく、冒頭で非常に不快な場面が出てくるからです。

あくまで個人的な印象ですが。

ツレはその時点で読むのをやめてしまいました。

少なくとも兄妹がいる人にはちょっと受け入れがたいのではと思うのですが。

 

『嘘をもうひとつだけ』

もはや加賀シリーズと呼ぶべきか。加賀刑事が活躍する短編集です。

まあこれといって印象に残るものはありませんが、夫婦間で殺意が芽生えるというのは哀しいものがあります。

 

『時生』

これもNHKでドラマ化されたのですが、原作を読む前だったので観ていません。

内容はおもしろいし感動的です。出世作『秘密』に近い味わいです。

ですが納得いきません。

東野圭吾でなくては書けない話ではないような気がするのです。

丸くなっちまったなあ。

 

・・・つづく

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