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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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『ブルータスの心臓』

完全犯罪殺人リレー・・・というと、本格ミステリぽいですが、

確かに犯人と、アリバイを追求する警察の追いかけっこ的要素はあるものの、

《ロボット》が鍵を握っているあたり、東野色はちゃんと出ています。

ごく初期の理系ミステリは、こんなふうなんですね。

 

『犯人のいない殺人の夜』

表題作は、読み返してやっと意味がわかりました。バカ?

一話目を飾る『小さな故意の物語』は、いささか切ないですね。

東野作品には、こういう中身の冷酷な女がよく登場しますけれども、

作者は女性不信なんですかね。

 

『回廊亭殺人事件』

これはちょっとビックリでしたね。

32歳の女が老婆に化けるという設定なんですが、

「ウソだあ」と一蹴した女子高生も、だんだんその年齢に近づいていくにつれ、

「ありかも」と考えてしまいます。

主人公が若さに嫉妬する場面も、身につまされますなあ。

それはともかく、オチも驚きでした。

「やられた!」と額を叩いてしまいます。

 

・・・つづく

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光文社文庫編。

 

『白馬山荘殺人事件』

マザー・グースって「おもしろ怖い」ですね。

谷川俊太郎訳の詩集を読んだことがありますが、不気味でした。

その詩を扱った殺人事件の謎を解くふたりの女子大生が主人公です。

マザー・グースを使ったミステリは『そして誰もいなくなった』が有名らしいですが(未読)、

こちらもこちらで、なかなか興味深かったです。

とにかくわけがわからない詩ですから、いろんな使い方がありそうです。

 

『11文字の殺人』

ふつ~のミステリでした。

何度読んでも印象に残らず、犯人も動機も「ふーん」で終わります。

一人称が「あたし」なのが、東野圭吾っぽくなくて変な感じです。

 

『殺人現場は雲の上』

スチュワーデス(今はこういう言い方はできませんが)が主人公の、かるーいノリの連作です。

本当にフライトの間に読めてしまいそうな、気軽に楽しめる作品です。

でも本当はこんなのん気な仕事ではないような・・・。

 

この出版社は文庫柄、いかにもミステリな作品ばかりです。

 

・・・つづく

『悪意』

最初に読んだのは文庫化される前で、ノベルス版でした。

正直、はあ?という感じでした。

 
小説の手法としては斬新かもしれませんが、おもしろいのかなあこのオチ。

NHKでドラマ化もされましたが加賀刑事が間寛平だったので、観る気が失せましたね。

どこが長身で彫りが深くて爽やかな笑顔なんだ!

まあ他局では伊東四朗だったので、テレビなんてそんなものかもしれませんが。

私のイメージでは博多華丸・大吉の大吉(に鋭さと身長を足した感じ)なんですけど。

 

『私が彼を殺した』

作者からの挑戦状第二弾。今度は被疑者が三人で、全員自分がやったと言っています。

考える気も失せます。

読み返さない理由はそれだけではなく、冒頭で非常に不快な場面が出てくるからです。

あくまで個人的な印象ですが。

ツレはその時点で読むのをやめてしまいました。

少なくとも兄妹がいる人にはちょっと受け入れがたいのではと思うのですが。

 

『嘘をもうひとつだけ』

もはや加賀シリーズと呼ぶべきか。加賀刑事が活躍する短編集です。

まあこれといって印象に残るものはありませんが、夫婦間で殺意が芽生えるというのは哀しいものがあります。

 

『時生』

これもNHKでドラマ化されたのですが、原作を読む前だったので観ていません。

内容はおもしろいし感動的です。出世作『秘密』に近い味わいです。

ですが納得いきません。

東野圭吾でなくては書けない話ではないような気がするのです。

丸くなっちまったなあ。

 

・・・つづく

『虹を操る少年』

この本を図書館で借りて読んだ当初はなんのインパクトもなくて、

のちに「光を出して子どもを集める主人公の小説、誰のだっけ」と気になり母に訊くと、

「そんなヘンな話を書くのは東野圭吾やろ」と言われ、実際そのとおりだったのですが、

ファンの私ですら忘れるくらい印象がなかったのですね。

つまり・・・その・・・おもしろくなかったような・・・。

 

『パラレルワールド・ラブストーリー』

バーチャル・リアリティの世界は、まるでマトリックス?

典型的文系人間には、この小説内において乱発している科学用語には「ウキ?」なのですが、

やっぱりこの理系的な作風が作者の魅力なわけです。

ラブストーリーとしてはイマイチかもしれませんが。

 

『天空の蜂』

理系がさらにパワーアップ。原発とヘリコプターの話です。

脳移植やクローンなど、社会問題に斬り込む視点の鋭さも持ち合わせている作者の真骨頂。

すぐそばにありながら、普段はなにも考えていない大きな問題を教えてくれました。

こういう話をもっと書いてほしいのに、

売れっ子になって取材に費やす時間がないのだろうか・・・。

 

『どちらかが彼女を殺した』

犯人の名前が明記されない推理小説。

謎解きなんぞどーでもよくて、探偵役がネタばらしをしてくれるまで待っている私のような読者に、

作者の出した挑戦状なのか。

えーえなにがなんやらさっぱり。

文庫本には解説のかわりとして袋とじのヒントがつけられているのですが、やっぱりわかりません。

まあたぶんあっちなのかなーとは思いますが、

数学と一緒で答さえ当たってりゃいいじゃんというわけにはいかんのです。

でも考えるのはいやだ・・・。

 

・・・つづく

『天使の耳』

交通警察を扱った短編集です。

私自身は運転免許を持っておらず、これから取るつもりもありません。

車がない生活は不自由ですが、どーせ教習所は苦労するだろうし、

ツレは「絶対におまえの運転する車には乗らん」と言っているし。

でも、この本を読んだからというのも理由のひとつかもしれません。

車はそれ自体が凶器にもなりますし、

何気ない行動が人の一生にかかわることもあります(運転に限りませんが)。

『捨てないで』なんて、本当に怖いです。

表題作は、短編の中では屈指の良編だと思います。

 

『ある閉ざされた雪の山荘で』

「なんかおもしろいミステリーないかなあ」という人には絶対! オススメ。

下界と連絡を断絶された(という設定の)ペンションで行われる連続殺人。

一見ありきたりな設定のラストには、驚愕の真実が隠されていました。

これこ活字というかたちでしか楽しめない作品であり、一度読んだら二度と読めない(読むけど)。

なんでこんなスゴイ作品を作れる作家が無名なのか、つくづく不思議でしたね。

 

『同級生』

高校生の時、私が「東野圭吾好き好き」と言いふらしていたので、

担任の先生(♀)が「一冊貸して」と言ってきました。

それで貸したのがこの本。

特別おもしろいというわけではないのですが、その頃はほとんど図書館で借りており、

傑作(と思う)の『変身』『宿命』は母の本だったので貸すわけにはいかず、

唯一の私の蔵書がこの作品だったのです。

返却時、先生はひとこと、「若いわねぇ(冷笑)」。

「ぁあ!?」と、内心キレた私ですが、まあ一冊貸してくれと言われて貸す本ではなかったかなと・・・。

主人公は高校生で、ちょっとした気の迷いで関係を持った同級生を妊娠させ、

彼女を死に追い込んだ四十代独身の女性教師もまた不可解な死を遂げ・・・という話を、

四十代独身の女性教師が読んで愉快になることはないでしょうね。

しかも教師嫌いの作者を反映してか、主人公が教師に毒を吐く場面が頻出し、

あとがきでも作者が同じような感慨を述べていますし。

なんだか教師嫌いの私があえて選別して貸したかのようだ。

ま、そういうのを抜きにしても、純粋に青春ドラマとして面白い作品だと思います。

 

『名探偵の呪縛』

文庫オリジナルとして出版されたのですが、これより以前に『名探偵の掟』という作品が出されており、

そちらを先に読んだほうが楽しめるかと思います。

『掟』初読の時はめちゃくちゃ面白くて笑えたのですが、二品目となると若干飽食気味ではありました。

でもこれでもかというくらいレトロな設定の本格推理は、こんなかたちでしか書けないでしょうね。

 

『しのぶセンセにさよなら 浪花少年探偵団・独立編』

さよならというタイトルが示すとおりの完結編。

しのぶセンセが手を焼いたやんちゃ坊主たちも中学生になり、

センセ自身もややパワーダウンした気がします。

しかし大阪の小学校がみんなこんな感じだと思われたら困るのですが・・・。

 

『むかし僕が死んだ家』

父親の遺品である地図と鍵をもとに、自分の失われた記憶を探しに出た女性とその元彼。

山奥のさびれた一軒家に隠された秘密。

空き家の探検って、なんだか好奇心をくすぐられますね。

ましてこの家は生活臭が皆無にも関わらず、今の今まで生活していたかのようなかたちに残されています。

ひとつひとつ謎の扉を開いていく主人公とともに、動悸を激しくさせていくこと必至です。

しかしこの家の鍵が鎖していたのは、好奇心だけではとても耐えられない秘密でした。

あまりにも悲しく、あまりにも救いないラストが待っています。

それでも空虚の向こうにひと筋の未来をかいま見せるのが、この作家ならではですね。

 

・・・つづく

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