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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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『源氏物語』を読み終えました。なんとか千年紀に間に合った・・・。

 

このお話はいつも読むたびに印象が変わるのですが、

今回もやはり、イメージが逆転した人物が何人かいました。

まず、六条御息所。

最初は、もちろん「怖い」。

「呪い殺すなんて信じられない」「嫉妬深くて、いやなオバサン」。

それが、今回はなぜか、

プライドの裏にある悲痛な思いが伝わってきて、

《賢木》の巻の彼女は非常に美しく、印象深く残りました。

歳が近いせいですかね・・・。

 

あと、夕霧。

父親の光源氏とは違ってカタブツで通った長男ですが、

昔は真面目で一途な夕霧少年に「男はこうでなくちゃ♪」などと惚れたもの。

なのに、なーんだか、おもしろ味がない。

落葉の宮との一連の不器用なやりとりも、「何やってんだよ!」とイライラする。

別に光源氏がイイというわけではないですが、

やはりこの時代ですから、もう少し粋な柔軟性は必要なのかなと。

そう育てたのは粋すぎる教育パパですが・・・。

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ひさびさに、骨太な東野圭吾作品を読んだなあ、という思いです。

「フーダニット」「ハウダニット」から「ホワイダニット」へ変化していた作者が描いた、

犯罪被害者の視点からのさらなる新境地。

 

ひとり娘を蹂躙され殺害された長峰は、密告電話により犯人の居所を知り、

平凡なサラリーマンだった彼の復讐劇が始まります。

犯人のひとりを殺害し、逃亡した残るひとりを追いかけて長野へ。

警察の追手を避け続け、宿泊先のペンションの従業員との心の触れ合いも交えながら、

犯人を捜す長峰に訪れる、最後のとき。

ラストの「ドンデン返し」も、作者ならではの味です。

 

ページ数が少なくなるにつれて鼓動が高まり、一気に読んでしまいました。

最初から最後まで涙を禁じえませんでした。

 

少年犯罪のニュースを観るたびにやるせなく、悔しく、虚しい気持ちでいっぱいになります。

もし身内が殺されたなら。その相手が罪に問われることなく社会復帰を果たすなら。

想像するまでもなく、私の残りの人生は果てのない暗闇に押し潰されるでしょう。

時代の流れにより法律を変えるのは本末顛倒かもしれません。

ですが浅知恵の私は、そうせざるを得ないこともあるのではないかと思っています。

 

社会に投げかける作者の問いに、読者は答えを出せるのでしょうか。

皮肉なことに、物語はその第三者の声まで描いています。

画面の前で偏った情報だけ受け取って、

どれだけ正義を語ろうと、それは偽善に過ぎないと、

作者はざっくり斬りつけてきます。

 

ラストはこちらの期待を裏切るものかもしれません。

ですが、それが今のゆがんだ現実そのものなのだと思います。

 

正義の刃はどこに振りおろされるべきなのか。

マスコミの報道に操られず、自分の目を養って、答えを出さなければいけないのでしょう。

犯罪、そしてそれを裁くのはマスコミでも裁判所でもなく、

ひとりひとりの心にゆだねられるべきなのだと思います。

『篤姫』を観ていて、ふと幕末のおさらいがしたくなり、読み返しています。

お風呂での読書タイムにお供させているので、ふよふよ。

 

たぶん、はじめて読んだ司馬作品だと思います。

中学三年生の時でしょうか。図書館で司馬遼太郎全集を借りあさっていました。

文庫で手に入れたのは大学生になってからですが、何回読み返したかわかりません。

勢いで、高知にまで行っちゃいました。

 

《坂本竜馬記念館》は、とってもおもしろいです。

竜馬の生涯を知ることができるのはもちろんですが、

その足跡をまさに「目」で確かめることができるのです。

大きな日本地図がありまして、海陸にライトがついています。

竜馬が旅をした順番に、光っていくのです。

まずはのんびり土佐から江戸へ。

また土佐へ戻って、江戸へ発って、と、前半はおよそゆっくりとしたペースで動くのですが、

ある時を境に、目では追えぬ速さ(マジ)で、京やら薩摩やら長州やらを駆け抜けるようになります。

いやはや、すごい!

坂本竜馬が偉人たるゆえんは、さまざまな発想力もさることながら、

なにをおいても、誰も真似できないこの行動力なのだなあと思いましたね。

 

波高い桂浜を歩きました。

南国からのぞむ遥かな海は、どこか違って広く深く見えました。

かつてこの砂浜を歩いた志士たちは、どんな世界を水平線の向こうに描いていたのでしょう。

 

司馬作品のタイトルは、今更ながらすばらしいと思います。

『坂の上の雲』『翔ぶが如く』『菜の花の沖』『十一番目の志士』・・・。

この『竜馬がゆく』も、改めて噛みしめると、本当に重厚なネーミングです。

もし違う表題だったなら、魅力も半減していたかもしれません。

 

竜馬記念館も坂の上の雲記念館も行っておきながら、

司馬遼太郎記念館には未だ足を運んでいません。

いつでも行けると思うと、なかなか気が進まないものです。

そろそろ訪れてみようかな。

ぞろぞろ家にやってくる佐々木丸美本。

読んでも読んでも、終わりません。

えんえんとマルミワールドに浸って、心は雪の恋模様。

 

文庫では読めなかった作品に触れることができたのがうれしいです。

『影の姉妹』『舞姫』『ながれ星』・・・。

自分の中で構築されていた世界が、どんどん翼を広げていく。

これ以上、広がらないのが悲しいのですが。

 

また、復刊本は単行本を底本としているので、

加筆修正される前の物語を読めるのもお得です。

まだ文庫化された作品には手をつけていないのですが、

両方の読み較べを試そうと思っています。

 

それにしても、

他の作品を読めば、各作品の絡みあった世界の謎が解けると思っていたのですが、

やっぱり謎は謎のままで終わりそうです。

加代ちゃんの正体、行方不明になった映ちゃん、妙生子の行く末、

水に描かれたそれぞれの世界に、思いを馳せるしかないのでしょうか。

冬になると、恋しくなるマルミスト。

 

書棚の文庫本をいちから読み直し、それだけでは飽き足らず、

人物相関図まで作ってしまいました。

チャレンジしてみると、これがとてもむずかしい。

一枚ではおさまりきれないのです。

『源氏物語』の相関図も、すべてを表示しようとすると、

どうしても二箇所必要な人物が出てくるのですが、あれと同じ。

作ったあとで、いったい自分はなにをやっているんだろうとふと考えてしまうのですが。

 

で、さらにさらに、衝動買いを重ねてしまいました。

復刻された佐々木丸美本。全巻そろえると、特典がついてくるのです。

それを目当てに、ぞろっと買ってしまいました。

もちろん、まだまだ足りません。

書棚のスペースも足りません。

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