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パイレーツ・オブ・カリビアン
/デッドマンズ・チェスト
完璧に「3」への繋ぎの作品です。
監督/ゴア・ヴァービンスキー
出演/ジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイ
(2006年・米)
前作で呪われた海賊バルボッサとの壮絶な闘いを乗り越えたジャック・スパロウは、再びブラックパール号の船長となりました。しかし彼は13年前に、悪名高い幽霊船フライング・ダッチマン号の船長デービー・ジョーンズと、ブラックパール号の船長の座と引き換えに永遠の労役に服す契約を交わしていて、その契約の刻限が迫っていたのです。一方、結婚式を挙げようとしていたウィルは、海賊ジャック・スパロウを逃がした罪で、拘束されることになります。ウィルは罪を免除する代償として、この逮捕を演出した東インド会社のベケット卿に、同じく拘束されてるエリザベスを人質にジャック・スパロウを連れてくるように要求されます。
まず言えることが、この作品は完璧に「3」への繋ぎの作品です。「1」のように話が丸く収まっていないので、見終わった後の爽快感がまったくありません。「2」の冒険はそれなりに片がついているんですが、ラストが新しい展開を提示しただけで終わる形になっているので、どうにもすっきりしないんです。
まあシリーズ物だから仕方ないと言われればそれまでですが、僕はこういう作り方は好きじゃないですね。僕は「1」をこのブログで満点をつけたぐらい気に入ったので、「2」がどんな終わり方であっても「3」を見るのに、作り手側の煽りに自分がのせられて「3」を見るみたいな気がしてムカつきます。
あと、僕が「1」を高評価した最も大きな理由は、主人公のジャック・スパロウが魅力的だということなんです。おそらくこの映画を好きな人のほとんどがそう思っていると思います。「1」はこんな魅力的なキャラが登場したというだけですごいインパクトがあったのですが、「2」には初登場で魅力的なキャラは特にいないですし、主人公のジャック・スパロウすらイマイチだったんです。
「1」に比べて活躍しないですからかっこ良くもないですし、人間性も「1」の時の方が良く見えましたね。ジャック・スパロウが前作のように圧倒的な活躍をしないぶん、ウィルは前作より活躍するんですが、こいつは別に普通のカッコいい兄ちゃんで、ジャック・スパロウほどキャラが立っていませんからね。
とまあ文句ばかり言ってますが、面白くないわけではないですよ。それどころか面白いです。話の中身は前作と同じくスカスカで、特に心に残ったエピソードもありません。しかしたっぷりと盛り込まれた派手なアクションシーンは、純粋に映画を楽しもうという気持ちで気楽に見たら、やっぱり「1」と同じく面白いです。
普通はこれだけ見せ場が続く映画は見てて疲れてくるもんですが、この映画のアクションシーンは笑いを加味しつつのドタバタ劇のようなものが多く、程よい緊張感で気楽に楽しめますからね。笑いという点では「1」に勝っているような気もします。特に島の原住民たちに捕らえられたジャック・スパロウや、ウィルと乗組員達の脱出劇は、かなり笑えます。
というわけでこの映画は単品として見たら終わり方は気にいらないものの、娯楽映画としての平均水準は間違いなく満たしているので、評価は★7としときます。2時間半という長い尺の映画なのに飽きずに見れたというのはやっぱりすごいことだと思いますしね。
<パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト 解説>