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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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1月を20日も過ぎて吹き初めです。

12月は、まるまるほったらかしだったので、1ヶ月半ぶり。

いかんいかんと思いつつ、寒いのでついついさぼりがち。

自分の吹く息で、左手がかじかんでしまうのです。

 

吹き初めは、やはり『六段の調べ』から。

はじめて尺八を持った年から数えて、もう何十回吹いたかわかりませんが、

年の初めは初心に返ります。

しかし、ところどころつまずくのが、我ながら情けない。

 

続いては、初春らしく『初鶯』(宮城道雄)。

お稽古で習った大好きな曲ですが、合奏する機会に恵まれませんでした。

今となっては、これを最後まで吹き切る体力がありません。

この曲の盛り上がり部分は、《鶯の谷渡り》と呼ばれています。

宮城氏の真骨頂(?)、鬼のような高音の指使い。

師匠曰く、

「ここは鶯が谷から谷へ優雅に飛び移っていく様を描いてるんだけど、君のじゃ谷底へ落ちちゃうね」。

まさに、瀕死の谷渡り・・・。

しかも年を追うごとに危険度が増しているので、とことん情けない話です。

 

悪戦苦闘しているうちに、スタミナ切れにて本日終了。

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