| MENU | MENU | MENU | MENU | MENU | MENU |
『この世界の片隅に』の余韻も冷めやらぬまま、本屋で衝動買いしてしまいました。
すっかりハマってしまった、こうのワールド。

『長い道』
カイショなしの荘介と、ちょっと天然の道の、おかしな夫婦の物語。
なにしろこのふたり、父親同士が酔っ払って取り付けた縁談で結婚したのです。
女好きで仕事も長続きしない荘介にとって、道はただの家政婦。でも道は文句ひとつ言わずかいがいしく働き、いつもにこにこしています。
なのに荘介は、そんな良妻を質屋に入れようとしたり、道のバイト先の店長が道を海に誘ったと知るや金を巻き上げに行ったり、いや本当にアクドイ男です。これに較べたらウチの宿六のほうが1000倍まし・・・。
が、そんなダメ男も、風邪をひいた道の手を夜通し握ってあげたり、好きな甘食を買ってきたり、冷たい手をあたためてあげたり、ちょっとした時にやさしさを垣間見せるので、なんだか憎めません。
また道も、ただのデキた嫁ではありません。
実は以前、結婚を考えるくらいに好きだった人がいて、彼が今荘介と同じ町に住んでいると知り、どこかで会えるかもしれないとかすかな期待を抱いて、嫁いできたのです。
荘介が道のことを「1°たりとも勃つかあ!」と表現するのと同じくらいに、道もまた、荘介ではない別のひとへ愛を注いでいたのです。
それに気づいた瞬間、荘介も読んでいる私も、淋しくなります。知らない間に道は心のそばに寄り添っていたから。それを愛と呼ぶのかどうかはわからない、だけどきっと今まで一緒に歩いてきた道そのものが、「シアワセ」だったのだ、と。
バラバラの方向を向いていた夫婦は、肩を並べて、ふたりの場所へと帰ります。
どんなこうの作品にも共通している、「シアワセ」がきっと待っているに違いないラストには、心がぽかぽかします。

『ぴっぴら帳』
私は、インコを買ったことがありません。
正確には、幼い頃は家にインコがいたのですが、私が小児ぜんそくになったため、誰かの家にもらわれていったのです。その数年後にはミーコが家にやってきているのだが・・・なぜ鳥はダメで猫は良かったのか、今だに謎です。
だから、インコの可愛さというのが、よくわかりません。
友達の家のインコは可愛かったけど、心の底では「ウチの猫のほうが可愛いわい」と思っていました。これはどんな飼い主でも同じ感情を抱くと思いますし、インコを飼い続けていれば、「この世でインコほど可愛いものはないわい」と思っていたに違いないのです。
この作品は、とどのつまり作者の「飼い主バカの自己満足」なのです。
私だってミーコやマイのことを4コマにしようと思えば、何百ページだって描けますし。描くだけなら・・・。
だから可愛い顔も間抜けな行動も、たぶんこう思っているんだろうなというアテレコも、インコの魅力を知らなくとも同じ「飼い主バカ」なら、「そうそうそう!」と共感できるはず。
どこかすっとぼけた登場人物、ノスタルジックな商店街の中、ひとさじぴりっと効いているのがそういうインコたちのリアルな描写。顔かたちまでが若干リアルです。でも不思議と、こうの史代のほんわか世界を逸脱していない。これも、作者のインコ愛ゆえでしょうか。
読み終えてみれば、「インコもいいかもなあ・・・」と考えてしまいます。
こうの史代さんを読めば読むほど、また、ウラ話を知れば知るほど、魅力が増していきます。
デビュー前は谷川史子さんのアシスタントをしていたとか。谷川さんは、私が『りぼん』愛読者時代、もっとも好きだった漫画家さんです。少女漫画らしからぬトーンの少ない絵柄、ちょっと天然ぽい主人公、でも丁寧な心象風景、今思えば、こうのさんとの共通点がたくさんありますね。谷川さんもやはり『りぼん』を超えて活躍していらっしゃるようですが。
まだまだ、集めてしまいそうです・・・。
休みの日にひとりで大阪に出るなんて、何ヶ月ぶりだろうか。
用事でもない限り、奈良を出ませんから。
で、つい、徒歩で出かけるような恰好で電車に乗ってしまいました。
難波はどこを見てもバーゲン、バーゲン。
こりゃ、用事を済ませてとんぼ帰りするわけにはいきません。
なんばパークスをぶらぶら。
5Fにある&音(アンドン)という和雑貨のお店が大好きです。
夏らしく涼しげな手ぬぐいをひとつ、お買い上げ。
他にも和食器や文房具や歯ブラシやサイダーや落語のCDなどが置かれています。
ひと休み。
なんばCITYにもお気に入りがありまして、それがNATURAL KITCHENです。
何かっていうと、いわゆる100均なのですが。
でも100円に見えないくらい、安っぽくないナチュラルさが魅力です。
近くにあれば、買いだめするのですがね。
お箸とタンブラーで、あきらめました。
ひさびさに、足が棒のよう。
歩きやすいサンダルも買わないとな・・・。

プロ野球をまじめに観るようになったはここ数年ですから、
この稲葉篤紀という選手を知るようになったのも、ここ数年なわけで。
はじめてまともに観たのが優勝した年、
新庄やひちょりと一緒に外野で膝ついてグラブかぶってた姿です。
フツーにノリのいい選手かと思ってました。
実はもとヤクルトで、しかも大リーグを希望したにもかかわらず行けなくて、日ハムに拾ってもらった・・・という苦労話を聞いて驚きました。
で、最近、この本を読んで、ますます稲葉という選手の陰を知ることになりました。
ドラゴンズのおひざ元に生まれて、幼い頃から野球少年。
父親がコーチをしていたチームでしごかれ、
通い詰めたバッティングセンターでは何度かイチローとすれ違い、
高3の夏にはそのイチローに敗れて甲子園に行けず、
大学の下積みを経てプロ入り。
と、これだけならごくありふれた略歴なのでしょうが、
目をひいたのが、小6時のいじめ体験でした。
プロ入りするくらいですから子どもの頃から運動神経は飛びぬけていたでしょう。
私の認識では、運動ができる子ってたいてい活発でクラスの中心で人気者で、
いじめなんて無縁の存在だと思っていたのですが。
ささいなことからクラス全員に無視され、
修学旅行では親にねだって買ってもらったジャージをいじめっ子に横取りされ、
媚びるまでに卑屈になってただ時期が過ぎ去るのを待つことしかできなかった一年間。
大切な思い出になるはずの日々を奪われた稲葉少年の胸中を思うと、胸が痛みます。
が、つらいはずの記憶は、恨むわけでも憎むわけでもなく、淡々とした文章で書かれています。
顔の痣にもサラリと触れる、達観にも似た屈託のなさ。
自分と向き合う作業は、大人になればなるほどしんどいことだと思います。
でも稲葉選手はそれから逃げずにキチンと自分という存在を客観視できる強さを身につけています。
一生懸命、自分の弱さと向き合って考えて努力して、
一生懸命、自分の人生を生きてきたひとなのだ、と、
しみじみ思いました。
自分を語らず人を寄せつけないのもヒーローの特性ですが、
こんな、親しみの持てる、こちらにも笑顔が自然と生まれてくる、
やさしさを持ったヒーローも、アリですね。
『スマイル』
終盤は怒濤の展開でした。
まさか裁判員制度まで言及されるとは・・・。
実際、私もニュースを見ながらすぐ「死刑!」と感情にまかせて叫ぶ人間なので、
ああいう場所で公正な審判が下せるとは思えません。
ドラマの本筋とは関係ないながら、問題点も浮き彫りにしていましたね。
視聴率が伸び悩んでいたのはやはり雰囲気の暗さのせいでしょうか。
『花男』とはまるで正反対の松ジュン&小栗旬でしたが、
なかなか見ごたえがありました。
爽やかなラストには涙。
『必殺仕事人2009』
最終回の大立ち回りにはビックリでした。もはや仕事の域を超えておる。
すっかりご隠居風の八丁堀のかわりに、お菊姐さんの和久井映見の存在感が光りました。
後半から髪型が変わりましたが、こちらのほうがスッキリしていて違和感がありません。夏らしい着物もお似合い。
手負いの涼次はたぶん如月と一緒に伊賀に帰ったのでしょうが、
ということは続編(あれば)はまた新たな仕事人加入ですかね。
涼次、江戸に戻ってこないかなあ。
如月ちゃんはほとんど出てきた意味なかったですね。やっぱり玉櫛のほうが良かったよ。
まあとりあえず、ヒガシはカッコ良すぎということで。