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兵庫県立美術館で開催されている"水木しげる・妖怪図鑑"展に行ってきました。
漫画家・水木しげるの描いた妖怪の原画や、鬼太郎の漫画原稿、江戸時代の百鬼夜行絵巻などが展示されています。
人が少なかったので、原画を間近でじっくり観察することができました。中には、下書きの鉛筆線がそのまま残っているものや、ホワイトで表情を変更しているものもありました。ちょっと感激。
点描画の細かさには感服。スガちゃんが延々と打たされていたのはこれか・・・。網かけも線描も、本当に繊細です。そらー、仕事が次々に入ってきたら、布美枝のことなど構っている暇はありませんね。
生原稿の写植には、「ああ、キタちゃんが・・・」などといちいちドラマの一場面を思い出してしまう。
河鍋暁斎の掛け軸も飾ってあったのですが・・・昔の幽霊画って、ホンモノぽくて、怖いですね。絵から抜け出た幽霊が夜な夜な・・・という話もありますし。
その昔、学研の付録で『妖怪図鑑』がありました。もちろん水木しげるのものではありませんが、それでいろいろな妖怪のことを知りました。
印象的だったのが、「べとべとさん」。
夜道を歩いていると、後ろから誰かついてきているような気がする。振り向いても誰もいない。なるほど、「べとべとさん、先へお越し」と言えばいいのか。
漫画家の神谷悠さんも必ず言っていると描いていたので、経験者が数少ないわけではなさそうです。『ゲゲゲの女房』でも、最初に出てきた妖怪がべとべとさんだったので、メジャーな存在のようですね。
展示されていたのは、代表的な妖怪ばかり。しかし名前に聞き憶えはあっても、どんな妖怪だったかすっかり忘れている自分に気づきました。べとべとさんも、街灯や建物の光に照らされた夜道では感じることはむずかしい。
妖怪が産み出された時の世の中と今とでは、まるで生き方は違ってしまっているけれど。
昔の人がいろいろな場所、いろいろな現象に感じた「見えんけど、おる」いのち。怖いけどおもしろい、そういう感性は引き継がれているのだと、目を輝かせて絵やオブジェをのぞきこんでいた子どもたちを見ていて、つくづく感じました。