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おのづから言はぬを慕ふ人やあるとやすらふほどに年の暮れぬる(西行)
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いよいよ運命の決戦の日。仕事を終えて球場に向かうかどうか悩みましたが、チケットを持っていませんし今週は激務で蓄積疲労が見込まれますし、どうせ最後まで見届けることができませんし、おとなしく家に帰ってテレビの前で正座することにしました。

先発は西。今年の立役者は終盤まで調子を戻すことができず、マウンドで涙することもありました。今日こそは笑顔を見たいものです。

初回、ファインプレーを見せた駿太が先頭打者ホームラン。幸先良くスタートしたものの、追加点が奪えません。西はピンチでも落ち着いた投球を見せます。
今年の好調期のオリックスは、安定した投手陣が頼りになる主軸でもぎとった僅差を守りきって勝ち星を重ねてきました。しかし打線の飛車角を欠きブルペン陣も疲労困憊のチームにはもう、シーズンどおりの必勝パターンなどありません。さらに試合に出られないほどの負傷を抱えながらも士気高揚のために降格させず、シーズン最後までベンチからチームを支えてきたベテランも、もういません。
そして相手には、その土壇場で頼りになるべきベテランが存在し、その力を発揮したということです。
稲葉、引退しなくてもいいんじゃない?

この試合、引き分けでもオリックスの勝ち抜けが決まります。
延長10回。
10・2では1イニングしか投げなかった平野が続投しました。
結局、中田に勝ち越しホームランを打たれ、チームはそのまま敗れました。
イニングはあと3回。平野を回またぎさせなくても、残る投手でつないでいけば、勝機は見えていたかもしれませんでした。
いずれにせよ、平野で終わったというのもまるで今シーズンを象徴していたかのようで、これもまたラストゲームにふさわしかったのではないかと思います。

前回のCS出場の時と同様に、2位のオリックスは1stステージで敗れました。
しかし2008年とはまるで違いました。
3日間、球場を埋めつくした超満員の観衆。
2戦目、T-岡田のホームランで総立ちになった観客席。
最後まで送り続けられた拍手と声援。
チームとファンがさらにひとつになった3日間。

2014年のオリックス・バファローズは、球団史に確かな痕跡を残しました。

(パ)☆Bs1-2F☆☆
ソフトバンクへのリベンジはなりませんでした。
早くも翌日から始まるCS、相手のわからないまま練習や対策会議をしなければならなかった優勝チームは大変だろうと思います。
しかも秋山監督の退任が決まりました。
監督の花道を飾るため、ナインは躍起になって戦うでしょう。
接戦をものにして1stを勝ち抜いた日ハム。遠征ばかりで疲労も溜まっているでしょうが、勢いそのままに失うもののない強みを糧に王者に挑むはず。
オリックスファンとしては、もうボロボロになりながら戦う選手たちを見なくて済むのだと思うと、ちょっとほっとした感もあります。
Finalではどんな死闘が見られるのか。力を抜いて観戦したいと思います。

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ヤスオーと古都の片隅で暮らしています。プロ野球と連ドラ視聴の日々さまざま。
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